第29章 ドレスとワイン

ノックの後に贈り物と共に何故かメイドさんが四人もやって来て私は大袈裟に多い人数にソファーから立ち上がる



「…………？」


状況が読み込め無い私にニッコリ微笑んだメイドさん達はヘアメイクを担当します、メイクアップを担当します、なんて自己紹介を始める


「？！？！」


一体何事か解らずにポカンとしている私に手渡された綺麗にラッピングされた箱と小振りな紙袋

先ず箱から開いて見ると中には黒いドレスが入っていた

広げ見れば首元がリボンに成っており背中部分が腰の辺りまでざっくり開いたデザインに成っていてスカートの右脚部分には膝上迄のスリットが入っていた

そしてもうひとつの小さな紙袋、包装された箱を開けばキラキラと輝くダイヤモンドのネックレスとピアス

ダイヤモンドは花を型どり胸元に向けて伸びる装飾はまさに豪華絢爛だった


ハイレベルな贈り物の前に立ち尽くす私にメイドさん達はニッコリ笑うと「お召し替えのお手伝いをさせて頂きます」と声を揃えた




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てきぱきと動くメイドさんにされるがままに成ってどれだけ時間を掛けたのか鏡に映った自身は見違える姿で立っていた


仕事を終えて出て行くメイドさん達にお礼を伝えてまじまじと鏡を見詰める