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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第165章 涙と汗が交ざる時








打ち付けられる腰に揺さぶられる身体

背中を走る快楽の痺れは私達が一つである事を教える


ぎゅっと抱き付けば優しく抱き締めてくれる頼もしい腕

埋めれば鼻を抜ける大好きな香り

ポタリと落ちる汗や彼の息遣い


私は全てを刻み込む様に彼の名を呼び続けた


私達が一番近くて互いを感じる今この時が幸せで幸せ過ぎて胸が裂けそうに痛む


……やっと触れ合えた想いはこのまま何処へ向かうのだろう……



甘い喘ぎに交ざってグスグスと鼻を鳴らす私は今の幸せと見えない不透明な未来に泣いていた


だけど彼はその理由を聞く素振りも見せず代わりに沢山名を呼んで想いを注ぐ様にキスをして情熱的に肌に伝えて

ほんの一瞬の合間に何かに揺れる瞳を見せた彼だが語る事は無く私の涙に彼の汗が落ちて交ざった




「……はぁっ……っ沙夜子」


「ぅうっあぁあっイ……イル、ミさぁっ」




私の涙は彼への想いに身を焦がす分だけ流れて


シーツの波間で彼の愛に溺れる


このまま二人を残して時が止まってくれたならどれだけ幸せだろう


本当は私も彼も解ってるんだ


確かな未来が見えない事を



彼は其れを隠す様に何度何度も私を抱いて


白がかった空を彼越しに感じながら


朝なんて来なければいい……なんて無謀な事を強く願った









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