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ここは彼の世界です【HUNTER×HUNTER】続編

第135章 激しい愛と混乱の渦







………しかし私が本当に恐怖していたのは周りからの視線だった




天外の付いた一際豪華な朝食船は広い湖の中でも私達たった一隻だけ

きっとVIPな客以外が乗船する事の無い船なのだろうと思った



そんな、良くも悪くも随分と目立つ船が突然猛スピードでボートの間を抜い進み湖を周回する様に波を立てれば否応なしに注目の的だ



物凄い風の抵抗に激しく散る水飛沫





「とめてーーーーーーッ!!!!」





じっとしているのがやっとの事で漸く飛び出した叫び声は響く筈の無い船内に木霊した




瞬間シュンッと無駄に可憐なカーブを決めながら停止した船の中は跡形も無く滅茶苦茶で


ガタガタ震える私をキョトンと見詰めた彼




「…………ち、違う…………もっとゆっくり…………」



じっと私を見詰める真っ黒な瞳が無邪気故に恐ろしく




「沙夜子、ジェットコースター好きでしょ?」




「あは………あははは………違う…………っ」



「何が?」




なんて間伸びした声で言う彼に私は泣きながら笑い続けた






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