第2章 初夜の儀式
ゆっくりと前後に動かしていた指が速くなってGスポットを刺激する。
粘り気のある液体が蜜口から溢れ出して止まらない。
「あっひぃ、あんんっ!」
声も抑えようにも抑えられない。
「いい声だ…もっともっと啼いてくれ…。」
真面目な男が乙女を喰らう狼と変貌したらもう勢いが止まらない。
彼はまた別の…あの優しい彼では無い。
もう1人の…雄になった獣である。
「は、ぁ、い、いぃ!も、もう、変なの、くるぅっ!」
「あぁ…いいぞ…。」
イケよ、未海。
益々速くなった指の動きに付け加えて上についた蕾を摘む。
その瞬間に私の頭が真っ白になって、とてつもなく甘い声が部屋の中で響いた。
再度反れた身体は高反発のベッドの中へと沈む。
「…まだ、だ。」
「…ぇ、?」
「俺が…まだだろう…間髪入れずに挿れるから…な。」
遂に私の秘部に彼の大きくなったアレを入れる時が来た。
…やっぱり不思議。
怖いとか、そんな感情もあるんだけど…
それよりも早く一つになりたいっていう気持ちの方が強かった。
「痛く…しないでよ。」
「…あぁ、わかってる。」
彼は自分の槍を擦り付けて濡れ具合を確認してから優しく入れ始める。
「ゴムは…付けてないからな…。」
「っ、ふぅ、ん…いい…だってもう夫婦だもん…。」
先程の前戯で力も抜けていたからか無事に全部入った。
けど流石に苦しい…、痛いとかじゃない。圧迫されている感じ。
心臓を止められてしまいそうな圧迫感が襲った。
「…大丈夫か?」
彼も中に入った時に一瞬眉間にシワが寄った。
「う、うん…。」
「まだ動かない…落ち着いてから、な?」
「…うん。」
リードをしてくれる。
獣は獣でもやはり彼の優しさは垣間見えた。