第14章 勝生勇利の助け舟
こくりと頷き
「僕が滑っている間もどこか上の空。どうだった?って聞くとエレーナさんどうしてるかなって 僕のことは全く眼中に入ってないって感じでしたね」
そんな馬鹿なという反応をするといや本当にと言われる
挙げ句の果てに勝生勇利にしか連絡しなかった件などもあったのだがそれについても俺に内緒でそんなことやってたなんてエレーナってばひどいみたいなことも言ってたらしい
「それって完全におもちゃいなくなって退屈してただけじゃ?」
自分で言うの虚しい言葉を言うと
「違うと思います。あの顔はなんていうか....退屈や拗ねてるというよりヤキモチを焼きながら好きな子の連絡を待ち続けるみたいな そんな顔でした。」
なんでそんなピンポイントで期待させるようなことを言うんだ勝生勇利とはぁーと息を吐きながら少し照れた顔を手で隠す
「エレーナさんはヴィクトルが本気じゃないって思ってるみたいですけどあながち嘘じゃないかも知れませんよ。僕に嫉妬するぐらいには」
そういいながら手をはがす勝生勇利
もわっと白い光に巻かれ暫くするとヴィクトルの怒った顔が勝生勇利の肩越しに向かってくる
勝生勇利の手を引き剥がしたかと思うとあれよという間に控え室に連れていかれる