第10章 温泉オンアイス
温泉オンアイス前日リンクに顔を出さなかった勇利
結局2日前の夕方にどこかに行ったきり当日まで1度も見かけることがなかった
当日少し遅れて会場入りした勇利
ユーリ「おせーぞ。俺の不戦勝かと思ったぜ」
と煽ってくるユーリに対し
勇利「ごめん。昨日の夜遅くまでちょっと考えてたことがあって寝るの遅くなっちゃって」
とスルーし謝罪する勇利
ここ数日間若いユーリにはヴィクトルが付き年齢の近い私は勝生勇利につくことで落ち着いている
これはヴィクトルの提案で経験の差を埋めようとするものだった
準備に入る勇利について行くと話しかけてくる
勇利「エレーナさん 僕はまだ愛とか恋とか知らないし誰かのために滑るってことをしたことがないです。今まで自分のためにと思って滑って来ました。でも今日はアドバイス通りヴィクトルのために滑ってみようと思います。僕が結果を出すことでヴィクトルがコーチとして認められるなら僕としても嬉しいですから。だからユーリには負けません。」
それじゃあまた後でと付け加え更衣室に消える勇利
「どうやら決意は固まったようね」
と呟き敵に塩を送る行為にもどこか納得している自分だった