第9章 勇利の目覚め
勇利「あはは その話を聞いたあとだとなんとなく申し訳ない気持ちになってくるのですが。」
と目をそらし返答する勇利
「謝らなくていいからここまで来たらヴィクトルの作ったプログラムを絶対にパーフェクトに滑って じゃなきゃ勝生勇利を許せなくなる。」
と胸ぐらを掴まれる
勇利「えっ?」
っとなる
「せっかくのヴィクトルの作ったプログラムを貶すのなら嫌い以前に許せない。あなたにはその実力があるのに滑りきれない。それは私にとってヴィクトルに対する侮辱よ。あなた個人を好きか嫌いとは別問題」
と言うと掴んでいた手を離した
「今日証明しろとは言わない。でも温泉オンアイスでは証明してもらう。じゃなきゃヴィクトルを本当に連れて帰る。これは私の恋愛感情としての問題ではなくてチームスタッフとしての問題。だからせいぜい私を納得させてちょうだい」
と言われ少し驚く
勇利「納得させていいんですか?」
と聞くと
「言ったでしょヴィクトルに対する侮辱だと。わたしが納得しなかったときはそういうことよ」
と言いストレッチを再開する
勇利の頭の中では,エレーナのこの思いがしばらく脳内を巡っていた
その日の練習はいつもと違い早めに切り上げた勇利はみなこの元へと向かった