第19章 ヴィクトルの決断
何を話すのかと嬉しい気持ちを抑え静かにすると私に向き直るヴィクトル
「エレーナ 今回の事で考えたんだ。俺は君を好き、愛していると言いながらも責任を取らなかった。本来は俺が同意のサインをしなければならなかったしもしこのまま無事に産まれていたとしたらエレーナ君はそれを隠しただろう?」
と言われそうする他ないだろうと思い
「そうね」
と返す
「俺はそんなことしたくないしさせたくない。自分の子とも知らないまま私生児にしたくないし君を失いたくない。これはきっと俺のわがままだ。でも.... もし今回の一件の流れを許し今後も俺がそばにいてもいいと言うなら許しをくれ」
そう言うと跪き騎士のように頭を垂れる
「我が愛しの姫君どうか私に許しを」
その言葉を聞きヴィクトルのプログラムでこんなのあったななんて思う。2人で参考にしたいからって皇女と騎士の恋愛映画を見に行ったっけ。
と少し考えるが。私の答えは決まってる。ここはヴィクトルの形式にそったほうがいいのかなと思いおもいきって
「ヴィクトル 面を上げなさい」
と告げる
顔を上げるヴィクトル
「私はあなたに許しを与えます」
そう言い額にキスする