第7章 麗質の女子会 *進撃の巨人*
「おい」
「っ!!!」
完璧に食われたと思った。
近付く巨人の口に収まって、良くて丸飲みされたかと思った。
煙る景色。
埃っぽい風。
刺々しい声が、私を呼んでいるのだと気付くまで、どのくらい呆けていただろう。
「リヴァイ…兵長……」
「手間かけさせるな。次はない」
「……はい…」
リヴァイ兵長の足元には、私を食らい損ねた巨人が息絶えて転がっている。そこでやっと、リヴァイ兵長に助けられたのだと気付いた。
「馬を呼んで向こうと合流しろ。撤退命令だ」
「あのっ!西方にサシャたちが..っ!」
「お前の仕事は何だ。巨人に食われそうな仲間を助けることか?」
「.......っ」
「さっさと合流しろ」
それだけ言うと、リヴァイ兵長は自分の馬を呼び、本隊と合流した。
「サシャ......ッ、コニー.......ッ」
ごめんね―――
誰に聞かせるわけでもなく呟いて馬を呼んだ。