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秘め事【イケメンヴァンパイア◆SS集・裏】

第6章 Red Grimm【アイザック⇋主人公】


「――っ………!」

桜色の髪をした、強い心をもった人。

素直じゃなくて、口下手で。………だけど、染まらぬ真心をもった人。


(私を、呼んで…………?)

「イサラ………! 俺の声、聞こえてる?」

灰色だった視界が、瞬時に晴れ渡る。


「わ、私………どうして………? 」

ゆっくりと起き上がると ずきっ、と頭が軋んでくる。


「アンタ、林檎をかじった途端に倒れたんだよ」


「立てますか? 今日は一先ず休んでください」

セバスチャンも心配を声に載せて。


「は、はい」

アイザックは何も言わず、膝裏に手を差し込み抱き上げた。


「え!? アイザック………!」


「アンタは黙って。………まだふらふらしてるし、危なっかしいから」

「う、うん」

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