第4章 歪み
会ってまだ数時間のこの人に告白された
しかも私が大知を好きなこと知ってる
「からかってるの?」
「本気だよ」
すごく優しい声で言われた
暗闇で目が慣れてきたから顔が見える
手を握られてるのも分かる
「付き合ったらどうしてくれるの?」
変な気持ちになる
「なっちゃんのことずっと好きでいるよ」
会って数時間の彼は私が言って欲しい言葉を言った
この部屋は私の大好きな家族で過ごした場所
2人の帰りをずっと待って
大知に求められる日を望んでる
変わらない気持ちが欲しい
「しよっか?」
「なっちゃんの部屋ではしないんでしょ?」
「特別」
歪んでる自分が面白い