Rein Carnation《進撃の巨人/ライナー》
第2章 I think of you
食事をしながら、エルヴィンと他愛ない話をする。
どうやらエルヴィンは、会社外で仕事の話はしないタイプで一切話を出さなかった。
お互いの家族、友人、故郷の話。
旅行に行くならどこがオススメだとか、ここのレストランは友人が経営しているだとか、そんな話。
結衣は時々、エルヴィンの話に笑みをこぼした。
そして食事が終わり、景色を眺めながら話をしていた時。
「余計なお世話かもしれないが、恋人はいるのか?」
本日二回目の質問。
結衣は静かに答えた。
「いません・・・」
忘れられない人は・・・居ますが。
結衣はそっと心に思う。
「・・・そうか」
エルヴィンはワインを口に付けて結衣を見た。
「結衣、今から言う事は、エルヴィン・スミスという1人の男の言葉として聞いてほしい」
結衣はその言葉に、エルヴィンを見た。