第1章 甘えるのが苦手なあなたに〈未完〉
一旦葵の部屋にいくよ。
とそれ以外、何も言わず廊下を進む家康に手を引かれていく
部屋にはいり襖を後ろ手でしめて、みちを座らせる
「いえにゃす、どうしたにゃ?にゃにかおこってるにゃ?」
不安そうな顔をしている葵の頭を撫でながらつとめて優しく話しかける。
「怒ってないよ。ちょっと気になることがあって。今日は何か変わったことあった?」
あまり聞くことのできない優しい声にほだされニコニコしながら答える
「きょう?んー城下におちゅかいにいってきたにゃ」
「何をしてきたの?」
「仕立てたきもにょを届けたり、たんもにょをみたり、こんぺーとーを買ったり、お薬屋さんによったり」
「薬屋?」
「うにゃ、しゃぷりを買ってきたにゃ」
「なにそれ?それは薬なの?」
「しゃぷりはね。薬よりこうにょうが弱いけど、身体にたいにゃいものを補充する補助薬にゃいだよ。現代にもあったにゃ」
「そう。その補助薬剤の残りはある?」
「あるにゃ、これにゃ。」
「飲んだの?」
「にゃう、一日一包にゃ、夕餉の前にひとちゅのんだにゃ」
(原因はこれか・・・?)
「わかった。」
「とりあえず、その薬をもって御殿にいこう。」
「?にゃう」
「葵約束して、この部屋をでて、御殿の俺の部屋に行くまで、一言も話さないで。」
「わかったにゃ」
「約束だよ。」
「にゃう」