第16章 【番外編】*merry Christmas*
目覚まし時計のアラームがなる前に目を覚ました。
自分が今日という日をどれだけ楽しみにしているか証明されたようで、少しニヤケる。
12月24日、クリスマスイブ。
今日は大輝とのデートの日である。
いや、デートと言っても行き先はスポーツショップだから大輝は全然クリスマスを意識したりしてないんだろうけど。
でも私は勝手にデート気分だからいいの!
くるっと振り返りクローゼットを眺める。
赤いチェックのワンピースに黒いベレー帽と白いハーフコート。
そこには昨日散々悩んで決めたお気に入りのコーディネートがあった。
お姉ちゃん、渋々服を貸してくれてありがとう…!
約束の時間までしばらくあるし、まだ普段着でいいよね。
私はクローゼットから水色のニットとジーンズを出して着た。
1階に降りるとリビングの方から声が聞こえてくる。
「こんな朝早くからごめんねぇ~。そろそろ起きてくると思うんだけど…」
…なんか、誰か来てる?
こんな朝早くから誰だろう、と疑問に思いつつリビングに入ると、そこには幼馴染みの姿があった。