第7章 【番外編】マツノトクエスト 第六章
乱暴に扉が開いて次に大きく閉まる音がする。
さすがにかなり時間も経っていて私はハっと目を覚ました。
やっとMPも回復出来たようで身体も楽になっている。
はぁ、アイツら召喚してもこんなになるんじゃまだまだ使えないなぁ。
「だーっはっはっは、だーかーらー! 俺の言った通りあの店当たりだったろぉ?」
「ああ、村から出た事がないと言うからどんな店に連れていかれるとは思ったがさすが勇者だな、見事なカラ松ガー……レディ達だったぜぇ」
やっぱり二人は騒がしい、ベットから上半身を起こしジロリと二人を睨み挙げてやる。
やっぱりコイツらお姉ちゃんの店に行きやがったな、しかもこんな深夜に帰ってきて、酒まで飲んで!!
「遅いお帰りで、勇者様御一行~」
「あ、お前もう寝てたのぉ? いやー、た~のしかったぁ!! やっぱ女ってのは、ああじゃなくっちゃなぁ! 今のお前見るとホントそう思うっ」
ご機嫌にこっちにポーズを決めて指さしてくるおそ松。
さっきのイケメンと違い落ち着くけどムカツク。
「同じ女性だと言うにも関わらずこうも違うとは、純潔の乙女と言うのはわざと色気を隠しているのか? ん~?」
「おい、クソ松。酔ってるからって調子乗んなよコルァ!!」
おそ松に同じくカラ松までも私を茶化す。
こいつらはほんっとのほんっとにどうしようもないな!
でもさっきの召喚したヤツらに比べると私はコイツらといる方が断然安心するし、こっちの方が好━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━スパアアアアアアアァン!!
【 ナス子の攻撃 ナス子 は自らの顔面に攻撃を仕掛けた 】
「はぁ?! お前なにしてんのっ、置いてかれて寂しかったとか?! それともとうとう頭イカれたか!」
「落ち着け、落ち着くんだ! 何か怖い夢でも見たのか、それならばこのカラ松が子守り歌でも━━━━━」
「ふわぁ~……もっかい寝ようかな」
「えっ」
顔はヒリヒリ痛むけど、一瞬コイツらの方がイイと思ってしまった自分になんだかムカっとしてつい顔面にハリセンを叩きつけてしまった。
結構痛いぞこれ。
「まぁ、それよか二人に聞いて欲しい事があるんだけど」