第2章 【番外編】マツノトクエスト 第一章
「もぐ……はぁ~、ちょっと叩かれただけでも痛いのなぁ、こんなんで魔物となんか戦ったらもっと痛い思いするでしょお、俺そんなのヤだよぉ~、面倒だし痛いの好きじゃねぇし!!」
「……勇者弱っ! メンタルごと弱っ! アンタレベルいくつ?」
「スケベレベル99」
スっとハリセンを構えると、おそ松は頭をすかさず庇う。
「う、嘘嘘!! レベル6!」
「レベル6?! いや、でもそうか……来たばかりだしそんなものか、ていうか何で私よりレベル高いのっ、勇者だからなの?! 悔しい~~!」
ギリギリとハリセンを握りしめる私の様子を伺うように身構える相手は私の言ってる事などわかりませんと言うような顔をしている。
「とーにーかーくー! 今日行くって村の連中に言っちゃったし、行くぞぉ!!」
「わっ、ちょっと!! 引っ張らないでよっ」
こうして、私の楽しみにしていたテストプレイの新感覚体感ゲームは、このような残念な冒険を迎える。
何が起こるかわからない冒険での、始まりの幕が上がるのだった。
【 勇者おそ松のパーティに ナス子 が仲間に加わった 】