第6章 ビリジアン withあにゃ
「雅紀に挿れたい」
「えっ…」
みるみる赤いのが、首から胸まで広がってきた。
肩にある痣も、濃い色になった。
「だから勃ってる」
「う…」
もう二の句も告げなくなってるみたいで、上半身を起こして目をまんまるに開けたまま固まってる。
「雅紀…」
ゆっくりと起き上がった上半身をマットレスに倒した。
バキバキに力の入った身体から、少し力が抜けた。
ちょっと放心したみたいな顔になってるから、額にキスした。
「智…」
「ん?」
雅紀の手が、俺の腕を掴んだ。
その手が、背中に回って抱き寄せられた。
雅紀の高い体温に、ふんわりと包まれた。
「あったかい…雅紀…」
「うん…もうあっつい…」
「ふ…」
少し汗ばんでる身体に腕を回した。
「ほんとだ…汗すごい…」
「ごめん…シャワーしてくる…」
「そんなの後で」
「え?」
「どうせ今から汗かくんだから、後でいいだろ?」
「…もう…ばか…」
顔を見たら、もう欲情した顔になってて。
「雅紀もばかだな」
「うん…俺、ばか…」
目を閉じて、俺を誘い込む。
「抱いて…智…」
「ん…」
ぎゅうっと細い身体を抱きしめると、雅紀の吐息が聞こえた。