第4章 バッカス
「誰に言うんだよ…あ、相葉ちゃん?」
「ああ…」
そうだよ…元はといえばあの人達があんなとこであんなことするから…
「絶対無理…あいつらにバレたら死ねる…」
「ぶぶ…言わねーよっ…」
そういって、大野さんはしっかりと俺を見た。
「もったいないもんね…?」
「え…?」
むふっと笑うと、人差し指を唇に当てた。
「翔ちゃんがこんなにかわいいって、誰にも言うなよ?もったいないから、俺たちだけの秘密な?」
「あ、ああ…」
「かっ…かわいいとか言うなっ…」
首まで赤くなってる…
「ふふ…じゃあ、こんなに名器だって…秘密ね?」
「ええっ…!?」
「そーだな…絶対、翔ちゃんのことは秘密だぞ…」
「んだね。うん。俺たちだけの秘密ね?」
むふっと大野さんと笑いあうと、翔ちゃんががばっと起き上がった。
「て…てめらぁ…」
「ん?」
ぼふっと枕がいきなり顔に飛んできた。
「ぐふっ…」
「ぐえっ…」
頭にもろに食らって後ろに倒れ込んだ。
「俺にもヤラせろっ…」
その後…翔ちゃんは大暴れしてくれて…
でも、みんな二日酔いで、結局すぐに撃沈した。
もお…だから、飲み過ぎだったんだって…
昨日のことは…酒が見せた一時の夢…
お酒の神様が見せた、色夢…
ではなくて───
「絶対次は、俺が入れるからなぁ…」
「おー…やれるもんならやってみろやぁ…」
「あんた、そんな安請け合いしてもいいわけ…?」
多分、これからも…続く…
「腹いてぇ…腰もいてぇ…頭もいてぇ…」
「痛がってる翔ちゃんもかわいいよ…」
「ほんとかわいいんだから…」
「黙れっおまえらっ」
のかな?
【END】