第2章 アボカド
「なぁに言ってんのぉ…」
くすくす笑う大野さんの頭を、そっと相葉さんが撫でた。
「おーちゃん。俺たち、真剣だよ?」
「…うん…」
ほっぺたを真っ赤に染めて、少し俯いて。
きゅっと俺たちのシャツの裾を握った。
「わかってる…」
その仕草が、なんかすんごいかわいくて。
ズドンときた。
「やっべ…」
あぶない。これは…
「ねえ…」
大野さんが顔を上げて、俺達の顔を見た。
「もっと…頭…撫でて…?」
遠慮がちに言うと、うるうるした目が俺たちを捉えた。
「う、うん…」
二回目のズドンが俺の下半身を襲った。
勃った…やべえ…
でも、俺たちは大野さんの気持ちが落ち着くのを待つんだ。
ここで手を出しちゃいけない。
だって身体が目当てじゃないんだから…
滝行でもしてる気分で落ち着かないと…
そっと大野さんの頭に手を置いた。
相葉さんも手を置いて、二人でそうっと頭を撫でた。
今日は表に出るような仕事じゃなかったから、髪の毛をセットしてない。
ふにゃふにゃの猫っ毛が、手に心地いい。
「ん…きもち、いい…」
「うん…」
相葉さんの目がちょっと血走ってる。
あちゃ…こりゃ、我慢してんな…
やっぱ、俺とシンクロしてるわ…