第2章 アボカド
「ほんとに…?」
「そうだよ」
さわさわ頭を撫でていると、だんだんふにゃっと力が抜けてきた。
最後に背筋から力が抜けて項垂れて、力なく頭を振った。
「同情なら、いらないよ…」
「同情じゃあないよ?」
相葉さんはきゅっと大野さんを抱きしめて、背中を擦った。
「おーちゃんが、かわいい」
「うそ…」
「すっごく、かわいい」
「うそつき…」
「かわいくて、食べちゃいたい」
「バカ…」
ふっと笑うと、相葉さんは俺に向かってちょいちょいと手招きした。
「松潤」
「ん…」
体をずらして、大野さんをふんわり抱きしめた。
必然的に、相葉さんも一緒に抱きしめた。
くすぐったそうに笑うと、相葉さんも腕を伸ばして大野さんごと俺を抱きしめた。
ぎゅうううって3人で抱き合っていたら、大野さんが諦めたみたいに脱力した。
「なんなの…これ…」
「んふふ…信じてくれた?」
「もうわかんないよお…」
「だからあ…俺も松潤もおーちゃんが好きなの」
「そ。だから、大野さんのこと待ってるよ?俺たち」
「なんでそんな話になるの…ふたりとも男なんか好きじゃないでしょ?」
「男は好きじゃない。でも…」