第7章 7
何事も初めが肝心!
よし!
鏡に写った自分に向かい、気合いを入れるために顔をパンパンと叩いた。
それから、口角を指で押さえてあげた。
「和弥ー。何やってるのー?遅くなるわよー?」
母さんが台所から呼んでいる。
俺はそれには答えず、洗面所から早足で台所に向かった。
「あ、おはよう。何やってたのよ?勤務初日から遅刻するわよ?」
俺の顔を見てから立ちあがり、ご飯をよそってくれる母さん。
「おはよう。」
朝の挨拶を済まして、椅子に座る。
父さんと母さん、弟の聡はもう食べ終わりそうだ。
そんなに遅かったのかな?
チラリと壁掛け時計を見る。
すると、自分が思っていたよりも、洗面所に居たことに驚愕した。