第7章 悲しい出来事
『愛美…』
愛「覚えてくれとったのか…それにしても、よう生きとったなた…わっちの予言は当たったようで。」
亮「どういう事だよ!わかってたのかよ、だったら…」
愛「勘違いをするでない…わっちはただ予言しただけ、もしかしたら、外れていたかもしれないなんし…」
愛美は亮を睨むようにして言う
亮は腹が立ったのか莉奈から離れようとすると
『亮兄さんやめて!、愛美はそういう性格なの。許してあげて』
亮「…」
愛「わっちはお邪魔のようだから…失礼。」
愛美は部屋を出て行った
亮は溜息をつく
美「すぐに怒っても何もなりゃしないよ、遊女に手を出したら一発で終わりなんだからね」
亮「莉奈が止めなかったら俺…」
『大丈夫だよ、わたしがいつでも止める』
美(シスコンとブラコン…??)
美奈子が変な考えを出す
『亮兄さん、この人息してるの?』
亮「え?…なんか……苦しそう」
美「死なれちゃ困るよ、せっかく生きてとっ捕まえたのに…口の布ぐらい外してやんな」
亮がカイトの口をカバーしてある布を外す
カ「お前ら、俺にこんな事して生きてられると思うな」
亮「それは、こっちのセリフだな」
美「そうだよ、花魁に手を出すなんざありえん事。吉原が許すわけないよ」
『…』
莉奈は何を言えばいいのか分からず黙って三人の会話を聞いている
美「莉奈、この貴族にどんな罰を与えたいかい?」
『へっ?』
急に美奈子に聞かれて変な声が出た
『ぁっ、えっと、例えばどんな事が?』
美「そうねぇ…まぁ、今までで一番聞いた中で多かったのは、牢屋にぶち込むことだね。遊女が簡単に殺すよりかは、自分達みたいに苦しんで苦しんで殺すって言うのが良いみたいでね…」
『…』
美「莉奈は何がいいんだい」
『私は…吉原へ立入禁止でいいと思います』
亮「はぁっ?!」
美「莉奈、あんた!……それだけでいいのかい?ゆるすぎないか?」
亮は驚きを隠せず大声を出す
美奈子は亮と違って大人な対応。
『吉原への立入禁止、それとお金を払ってもらいます』
亮「莉奈!、コイツはお前を…犯そうとして、一生アイツのそばに置いておこうとしたクソ野郎だぞ!?」
『亮兄さん言葉が汚いです。私もわかってます』
莉奈の目は真剣だ。