第4章 吉原の客
莉奈はいつの間にか寝ていた
『んっ、朝だ』
気づけば朝。
煙管を吸う
『だれ』
莉奈ドアの方を見て言う
何かを感じとったのかドアの向こう側の相手に問いかける
ドアが開いた
美「私よ、警戒しないでくれるかね?」
『警戒?そんな態度してます?』
美「はぁ…顔がとても警戒してるんだよ、あと、呼び出しだよ」
美奈子は呼び出しも告げるとドアを閉めた
莉奈は貴族の事だろうと察して容姿を整えて部屋を出る
この建物の一番偉い人。
女を売り飛ばすあ極悪人。
この男がこの建物をしきる人。
『お呼びですか?…』
男「お前さん、分かってるだろうワシが聞きたいと思ってるのは」
『貴族の事』
男「そうじゃ、はよ話せ」
『えっと…特になにも?』
男「何も言われなかったのか?」
男…おじさんは不思議そうにたずねる
『はぃ、普通に吉原に来る客と一緒で…』
男「そうか、ならいい…貴族のヤツは満足そうじゃったか?」
『はい、とても満足そうにしていました』
男「お前さんの行いが良いからじゃろうな、部屋に戻って良いぞ」
莉奈は『失礼します』と言って部屋を出る
そのまま自分の部屋に戻る
『疲れた』
ポツリと一言が漏れる
外を見てみると外が明るいからか、夜の吉原とは違う風景だ。普通の人々が買い物目的などで来るだけ。
その風景を煙管を吸いながら見る
空を見れば雲ひとつない青空が広がる
人々の活気ある声が吉原を包んでいる
莉奈は微笑ましく見ている
『私も自由になりたい。』
?「無理に決まってるじゃない」
『だれ?』
顔を向けると女が立っていた
ここで働いている花魁。
『あなた、ここで見たことあるけど、名前を聞いたことがないわ』
女「名前?私に名前なんてないわ」
莉奈は、はっ?、みたいな顔をしてみる
名前が無い花魁…