第5章 仔猫から恋人になりました
『普通科から転入してきました
華澄葉月です』
ストーカー事件から3日後
本人の希望、相澤の推挽もあり
ヒーロー科に転入することになった葉月
「「うおぉぉー!?」」
「美女歓迎っ!」
「男子は近づくな!」
「よろしくね葉月ちゃん
私のことは梅雨ちゃんと呼んで🎵」
『よろしく梅雨ちゃん!』
「お前の席は轟の後ろだ」
スッと手を上げた焦凍の後ろの席に座った
「よろしくな葉月」
『うん。よろしく焦凍』
「帰るぞ葉月」
『うん!みんなまた明日ね』
先に出て行った焦凍をパタパタと小走りで追いかけて行く
「くっそー羨ましいぞ轟!」
「俺も彼女欲しいっ!?」
そんな声が教室から聞こえてきた
「今日も家来るか?」
『行く!』
即答するとふっと口元を緩め手を差し伸べた
家に着き玄関を開くとそこにはエンデヴァーがいた
焦凍は一切目をあわせること無く
葉月の手を引き横をすり抜け家の中へと入っていく
『お、お邪魔します』
「....ああ」
吃りながら声をかけ葉月も焦凍に後を着いていった
後ろからじっと見つめる視線が突き刺さるが
怖くて後ろを振り向くことが出来なかった
『緊張したっ!』
焦凍のベッドの上でバタバタッと脚をバタつかせた
『ねえ焦凍』
「なんだ?」
『お父さんに挨拶しなくて良かったのかな?』
「しなくていい」
きっぱりと言い切った焦凍に苦笑いを溢した