第8章 祈りと願いと 前編 (光秀×舞) R18
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光秀と恋仲になり、光秀の御殿で共に暮らすようになってから半年が過ぎた頃
光秀は、自身の所領内でいくつかの問題が発生しているとの知らせを受け、暫くの間坂本城へ赴く事になった
「舞、少し話せるか」
光秀は御殿へ戻るとすぐに、部屋で裁縫をしている舞に声をかけ目の前に腰を下ろした
「光秀さん、お帰りなさい!どうしたんですか?」
「ああ。明日から暫くの間、留守にする。お前は俺が帰ってくるまで安土城へ戻っていろ」
「えっ、そんなに長く留守にするんですか…?」
「ひと月程で帰る。だが、俺がいない間に何か面倒事が起きないとも限らないからな。信長様にお願いしておいた。俺が戻るまでいい子で待っていろ」
舞は、少し心配そうな表情を浮かべた後、光秀の袖を掴みキュッと引っ張った
驚いて舞の顔を見つめると、舞は光秀の唇へ自身の唇を触れ合わせる
光秀は、すぐに離れてゆく舞の唇を離すまいと、身体を抱き寄せ深く口付けた
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