第6章 あの日の誓いは永遠に (謙信×舞) R18
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向かった先は、信玄の部屋だった
「おい、今から呑む。つきあえ」
「おいおい、どうした謙信。いつになく機嫌が悪そうだなー。まさか、舞に振られたかー?」
「…………………」
不敵な笑みを浮かべながら謙信を眺めていた信玄だったが、否定しない謙信に表情は一気に真顔へ変わった
「謙信…お前また天女を泣かすような事したんじゃないだろうな」
「知らん!だが、舞に拒まれた。酒でも呑まねばやってられん」
「全く…難儀なやつだな、お前は。仕方ない、付き合ってやる」
信玄は溜息をつくと、謙信の盃に酒を注いだ
「で、心当たりはあるのか?」
「ないと言っただろう。部屋へ戻った時はいつもの舞だったのだ」
「お前の事だ。舞を朝まで寝かせないつもりだったんじゃないのか?天女にだって、明日の予定とか色々あるだろう。ちゃんと話したのかー?」
「俺には舞以上に優先するべき予定などない」
「つまり、聞いてないんだな?駄目だぞー、もっと女心というものをだな…」
信玄は酒を呑みながら、女のなんたるかを延々と言い聞かせ、それを聞いていた謙信はうんざりとした表情を浮かべていた
「だいたい、お前の愛情表現は過激すぎるんだ」
「欲しい時に欲しいと言って何が悪い」
「はぁー。兎に角だ!今日はそっと寝かせてやれ。また明日、時間作ってじっくり話せばいい」
「ああ…………」
それから2人は静かに酒を酌み交わし、時間だけがただ、ゆっくりと過ぎていった
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