第3章 すれ違う想い (三成×舞) R18
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「舞様、申し訳ありませんでした…」
舞の頭を胸元へ寄せ、その身体を抱きしめながら、三成は謝罪の言葉を口にした
ただ、あの時…貴女の笑顔が私以外に向けられている事が耐えられなくて…私の知らない貴女がいるのだと思うと、今まで感じたことのないほどの不安に襲われた
そして、私よりも貴女を知っているであろう彼に激しい嫉妬を覚えた
「見たままで判断するなど、愚の骨頂。私は…軍師失格ですね」
あらゆる可能性を考え、策を練り、常に冷静な判断が必要とされる仕事を任される立場にありながら、貴女の事になると全く冷静ではいられない自分に溜息をつく
「私の方こそ…ごめんなさい。三成君を驚かせたくて内緒にしてたから…。それに…」
「それに…何でしょう?」
「いくら友達でも、男の子と2人で会うのは良くなかったなって…。私も三成君が女の子と二人で会ってたら嫌だなって思うし…」
「舞様…」
「今は話せないけど…三成君が気にしてる事、いつか必ず話すから。その時まで待っててくれるかな…?」
「ええ、貴女がそう仰るなら…。ただ、今日はこのまま貴女をずっと独占していたいのですが…許してくれますか?」
「っ、それって…っ、んんっ…っ」
言葉を遮るように、再び重なり合う唇
互いの気持ちを確かめ、寂しさを埋めるように…何度も何度も求め合い、溶け合う
そんな甘い甘い時間は夜になっても終わる事はなく、2人を優しく包んでいた
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