第19章 束縛は愛の証(謙信×舞) R18 謙信BD祝SS
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今日は謙信様の誕生日。
恋仲になって初めて迎える、愛しい人の産まれた日
この日を盛大に祝ってあげたくて、舞は佐助と二人で秘密裏に計画を立てていた
「今の所、バレてないみたいだ。信玄様にも力添えを貰ってるから、安心して」
勘のいい謙信様に黙って計画を立てるのは至難だ
だが、みんなに協力してもらい何とか当日を迎えられてホッと安堵の溜息をもらす
「うん。なんか緊張するね。謙信様、喜んでくれたらいいけど…」
「君からの贈物を喜ばない筈がない。俺も欲しいくらいだ」
目尻を少し下げ、微笑む佐助に舞もつられて笑顔をこぼす
「ふふっ、佐助くんてば。佐助くんの誕生日、ちゃんと覚えておくね!」
「ああ、楽しみにしてる」
2人が楽しそうにそんな話をしていた頃、謙信はというと…床机に向かい、眉間に深い皺を寄せていた
そこへ信玄がやってきて、にやりと笑みを浮かべる
「謙信、今日はまたやけに機嫌が悪そうだなー」
楽しそうに揶揄ってくる信玄を睨みつけ、刀の柄に手をかけると、信玄はワザとらしく両手を上げた
「何の用だ。邪魔をするなら…斬る!」
「おー、怖い怖い。不機嫌の理由は、天女か〜?」
どこまでもしらばっくれる信玄に、怒気を含んだ声で詰め寄る
「・・・・信玄、俺に何か隠しているだろう。この刻限になるとフラッとやってきて甘味を食べながら下らない話をして帰るだけの日が何日続いてると思っている?俺を謀るとは…覚悟は出来ているのだろうな?」
鞘から刀を抜き、信玄の顔の前に切っ先を向けると、信玄はくすりと笑みを深めた
「あー、悪いなー謙信。まぁ、それも今日で終わりだから、堪えてくれ」
謙信は笑みを崩さない信玄に苛立ちを募らせると、刀をスッと鞘に収めた
「お前の遊びに、これ以上付き合う気はない」
「おい、まて謙信!って…あー、聞いてねぇなー。悪い、佐助。後は…健闘を祈る」
頭を掻きながら溜息をもらすと、再び笑みを浮かべ、謙信の後ろ姿を見送ったのだった
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