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イケメン戦国 短編集 R18

第18章 全てを乗り越えて (光秀×舞) R18 リクエスト作品


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翌日。

安土城では、親睦を深める為の宴が開かれていた

舞は、信長からの指示で家康の隣に腰を下ろし、酌をする

すると目の前に影が出来、ふと視線をそちらへ向けると、美しい着物を纏った女が二人の前に立っていた

「家康様、お会いしとう御座いました…」

家康の前に座り、潤んだ瞳で見つめている女性が噂の姫なのだとすぐに理解した舞は、家康の横顔をじっと見つめる

すると、家康が舞の腰をグッと抱き寄せ、その女性に向かって真顔で言い放った

「いい機会だから紹介しとく。この子は俺の許嫁の舞。信長様から頂いた大事な姫だ。舞、挨拶して」

「初めまして。舞と申します」

「っ、許嫁……?!そんな、何で急に……っ」

笑顔で挨拶をすると、強張った表情で舞を睨みつけてくる

値踏みをするように、上から下までジッと見つめられ、フンと顔を逸らされた

「家康様は、この方を正室になさるのですか?」

「そう。だから、あんたとの縁談は受けられない」

「っ、その方を正室にされたとしても、私は諦めませんっ!ならば側室にして下さいませ!!」

必死に家康の腕にしがみつく姫の姿に驚き、家康の顔をそっと覗き込むと、思いっきり不機嫌な顔をして姫を見つめていた

(ヤバイな…。家康、このままじゃ、もっと酷いことを言ってしまいそう…)

「い、家康…私、ちょっと酔ってしまったみたい。お水が欲しい…かも…」

何とかこの場を収める為、家康に席を外して貰おうとしたのだが、家康は溜息をついた後、舞の身体を抱き上げた

(お、お姫様抱っこ??!)

「っ、い、家康…?!」

「あんた、加減もわからずに呑まないでくれる?部屋まで運ぶから、ちゃんと掴まってなよ」

慌てて嘘だと伝えようとしたのだが、舞の言葉を遮るように、酷い罵声を浴びせられた

「そうやって色仕掛けしてまで気をひくなんて…なんて浅ましい女。貴女が傍にいるだけで家康様の品位が損なわれてるっていう自覚はないのかしら!?」

「…………っ」



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