第16章 愛する覚悟 (光秀×舞) R18
.
*後日談*
「信長様っ!!」
「秀吉か…。どうした、騒騒しい」
「どうした、じゃ御座いません!!舞が光秀と婚儀を結ぶなんて聞いておりません…!!」
動揺を隠せない様子でまくし立てる秀吉に、信長はフゥ…と溜息をもらした
「光秀がどうしてもと願い出たのだ。あれが何かを望むとは、珍しいと思わんか?」
「っ、それはそう…ですが…っ」
(全く…わかりやすいやつだ…)
秀吉の気持ちに気付いていたからこそ、舞を秀吉の御殿へ行かせたのだ
いずれ、秀吉にくれてやろうと思っていたが…まさかあの光秀が、一瞬でも取り乱すとは…な
思い出すだけで、ニヤリと笑みが溢れる
「これは決定事項だ。舞もそれを望んでいる」
「っ、舞が…光秀を……?」
「そうだ。舞の兄として、祝ってやれ」
「…………っ、光秀のやつ…あいつを泣かしたらただじゃ済まさねぇ」
眉間に深い皺を刻み、絞り出すようにそう呟くと、秀吉は拳をグッと握りしめた
.