第15章 新たなる決意 (秀吉×舞) R18 リクエスト作品
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「秀吉さん…あのね、私…その……」
「舞……?」
「秀吉さんは嫌だって言ったけど……その……。出来ちゃったみたいで……」
「出来た…ってまさか…本当、なのか?」
「うん……。ごめん、なさい……」
秀吉は、申し訳なさそうに俯く舞の体をギュッと抱きしめると、目を細め、優しく微笑んだ
「嫌な訳あるか。嬉しいに決まってるだろ。生まれる子の為にも、お前との事を早く信長様に認めてもらわないとな」
「っ、嫌じゃ…ないの…っ?」
秀吉の言葉に、舞の瞳に溜まっていた涙が一気に溢れだし、頬を濡らしていく
(俺の勝手な勘違いで、舞に辛い思いをさせてしまったんだな…)
忙しさに追われて心身ともに余裕がなくなり、本当に大事なものを気付かない内に失いそうになっていたのだと思い知る
『せいぜい足元を掬われないよう気をつける事だな』
光秀の忠告を思い出しながら、秀吉はグッと眉を寄せた
「その……。不安にさせて、悪かった。お前とお腹の子は、何があっても必ず俺が守り抜いてみせる。だから…これからもずっと、俺の傍にいて笑っていてくれ」
「っ、秀吉さん……っ」
「愛してる、舞……」
涙で濡れた舞の頬へ口付け、真っ直ぐな想いを伝える
それに応えるように、背中へ回された舞の掌の温もりを感じながら…秀吉は顔を綻ばせ、抱きしめる腕に力を込めた
もう二度と揺らがないと、心に強く刻み込んでーーーー
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