第14章 微笑みの向こう側 (三成×舞) R18
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とある日の安土城。
戦も落ち着き、安土にもひとときの平和が訪れ、舞は毎日針仕事に勤しんでいた
明日は久しぶりのお休みなので、三成と一緒に過ごしたいと思い城内を探すけれど、なかなか見つからずに溜息をつく
「まだ、お城にいる筈なんだけど…」
広間にも、部屋にもいないとなると…思いあたるのは一ヶ所しかなくて、舞はゆっくりと書庫のドアを開ける
すると、壁にもたれかかって座り込み本を読んでいる三成をすぐに見つけ、舞は三成の元へと駆け寄った
「こんな所にいたんだね!探したんだよ?」
「……………」
「三成くん?三成くんっ!」
「……………」
余程集中しているのか、舞の声かけに全く気付かない三成はパラパラと本をめくり読み耽っている
舞はクスリと笑みを浮かべ、三成の隣にしゃがみ込んだ
「凄い集中力…。せっかくだし、読み終わるまで待ってあげよう」
舞は、三成の隣で本を覗き込んでみたものの、達筆すぎて読めず、内容も難しそうで次第に眠気に襲われ始める
耐えきれずに三成の肩へゆっくりと頭を乗せると、そのまま深い眠りへと落ちていった
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