第11章 抗えない運命 (家康×舞) R18 アンケ1位祝SS
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一方、広間では、なかなか戻ってこない家康と舞の話で持ちきりだった
「あいつら、遅いな…」
考え込む秀吉に、政宗はニヤリと笑みを浮かべる
「てことは、そういう事なんじゃないか?」
「ほう、あの二人…そうなったか」
複雑そうな表情の秀吉を見て、光秀は口角を吊り上げた
「そういう事とは、どういう事でしょうか?」
一人だけ全くわかっていない様子の三成は首を傾げる
そんな三成に、家康と舞が恋仲になったと伝えると、三成は眉を寄せ黙り込んでしまった
「政宗、お前…こうなるとわかってて舞を行かせただろ」
秀吉が険しい表情で政宗を睨むと、政宗は肩を竦めた
「舞にはまだまだみんなのものでいて欲しかったが…舞がそれを望んでないってわかったからな。仕方なく、だ」
「そう、か。そう、だよな…」
秀吉は想いをグッと押し込め無理やり笑顔を作ると、少し固くなってしまった団子を頬張る
それはまるで秀吉の想いのように、なかなか飲み込めず、口の中にいつまでも残っていた
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