第1章 one!
「え、良いけれど、どうした?」
ふわふわヘアーの方が露骨に何だこいつって顔をしていらっしゃる!神様は、驚きながらも私を見てそう聞いた。意外とふわふわヘアーの方も神様も顔が整っていらっしゃる。時々思うが、顔面偏差値高いないかい?
「あの午前では、どうもありがとうございました!」
「午前、あぁ、体術の授業か。わざわざありがとう。」
「はい!今後は前の列に入れてもらいます!」
お優しい〜!!神さまは微笑んでくれてこれまた嬉しい。今からでも拝み倒そうとしているが、じっと視線を感じる。その視線の方へいくとふわふわヘアーの方と目があった。
「意外と小さくねぇかお前。」
は、はい!!??
ふわふわヘアーの方が口を開いたら、とんだ失礼なことを言われた。初対面で身長のことを指摘されてあまり良い気分はしない。いや、ここの学校の人に比べたら小さめだけどもそれでも私よりも小さい子達は沢山いるから!私だけではないし!もしかして、意地悪な方……?
それは冗談に言っているのか分からないけれど、ふわふわヘアーの方に微笑む。
「……それって褒め言葉ですか?」
「さぁ、それはお前さんで決めてくれや。」
「ちょ、松田!ごめんごめん、こいつすぐに本音言っちゃうからさ。」
あの、神様フォローになってませんよ。本音だったんだすね。ニコッて笑いながらも「俺は萩原研二でこいつは松田陣平。これからよろしくね。」て言われて覚えておくように頭の中でメモをしておく。
「萩原さんに松田さんですね……、日向星って申します!こちらこそ、お願いします!」
それでも警察学校に入ったからそんなイジメっ子気質ではないだろう、松田さんは。同期だからもっと関係を築いていきたいな。
そんなことを考えて未来のことが何だか楽しそうな予感がして2人に対して、笑みが溢れた。