第4章 はじまりのものがたり
そのあやかしは あやかしたちのなかで
にんげんにすがたをかえるのが
とてもじょうずで ことばをはなすのも
とてもじょうずで かみさまも
まちがえてしまうほどでした。
じゅみょうを おえてしまうと
ほんのうで さとると
さいごに じぶんのすぐれた のうりょくを
うけつがせようとしました。
そこでにんげんに すがたをかえて
かみさまにみつからないように
にんげんと まじわり
きんきをおかしてしまいました。
でも そのことは しばらくのあいだ
かみさまにもわかりませんでした。
そのあやかしが じゅみょうで
いのちをおえたあとに
こどもがうまれたからです。
にんげんとあやかしには
もともとの どうぶつと
にんげんというちがいのほかに
もうひとつ ちがいが ありました。