第39章 なかぬなら・・・(家康ED)
家康「で・・・どこやられたの?」
男を引き渡した後、
家康と忍は家康の御殿に向かう。
家康は薬箱を持ってきて、
忍に向かい合う。
忍の手首が、
かすかに赤くなっていることに、
家康は気づく。
家康「ここか・・・」
家康は薬箱から軟膏を取り出すと、
手首に塗り、包帯を巻いていく。
忍「ひ・・・ぁ・・・」
その刺激が忘れていた欲を、
忍に思い出させる。
家康「ちょっと変な声出さないでよ」
そう口では文句をつけた家康だが、
忍の様子が、
おかしいことに怪訝そうな顔をする。
忍「ごめ・・・
でもなんか・・・変なの・・・
身体が熱い・・・」
家康「そう・・・」
家康は忍の訴えに、
掌を彼女の額に当てる。
家康「熱はなさそうだけど・・・
ねえこれ以外にあの男に何されたの?」
家康は忍の包帯のまかれた手を、
軽く握りながら問う。
忍「え・・・?」
家康「え?じゃないよ。
これと・・・
あと胸見られた以外にも、
何かされたんでしょ?」
家康の言葉は忍に何があったかを、
まるで確信しているかのような口ぶりだった。