第36章 なかぬなら・・・(共通)
忍「―――っ」
忍は気合で、
身体を必死に動かし、
男の家から逃げていた。
逃げなきゃ・・・逃げなきゃ・・・
誰か助けて・・・
そんなことを思いながら、
忍は走っていた。
だが薬で体が思うように動かず、
また欲に浮かされた男に追いかけられ、
掌で転がされているかのように、
忍はその身を、
路地裏へと追い詰められてしまう。
忍「・・・っ」
男「いけない子だな。
でも追いかけっこはもうおしまい。
ねえここで乱暴に抱かれるのと、
素直に僕の言うこと聞いて、
閨で優しく抱かれるのとどっちがいい?」
男は忍にそう問いかける。