第32章 いたずら娘の代償(石田三成)
別の日、忍は三成のもとを再び訪れていた。
今日も三成は書物を読んでおり、
忍が入ってきたことに気付いている様子はない。
忍「(やっぱり集中している。
三成君なら何しても怒らないよね。きっと)」
忍は心の中で静かにそうつぶやくと、
三成のそばに足音を立てないように近づいた。
忍「(ふふ・・・やっぱ三成君かっこいいなぁ)」
忍は思いながら、三成の頬を軽く触る。
三成は本に集中しているのか、
忍のいたずらには気にも留めない。
忍「(すべすべだ・・・
女の私より美肌・・・くやしいな)」
忍はそう思いながら、
しばらく三成の頬を堪能すると、
やがて三成が気づく前に彼の部屋を後にした。
三成「・・・?今どなたかに触られたような・・・?」
三成はふと不思議そうに、
そんなことをつぶやいた。