第27章 女城主の決断(信玄ほか編)
忍「すごい・・・」
信玄「そうか?君にはすごく見えるのか」
忍「だってそんな傷を受けるほど、
戦をくぐっているってことですよね」
信玄「まあ、そうだろうな。
もっともほとんどは、
同じ男からのものだがな」
忍「そんなすごい人がいるんですか?」
信玄「軍神だよ」
信玄の口から出た言葉に忍はびくりとなる。
自分の国を食らう可能性のある二匹の龍の一匹だ。
いやでもその名は意識してしまう。
信玄「忍。一つ契約をしよう」
忍「契約・・・ですか?」
信玄「忍という乙女を虎に捧げることだ。
そうすれば君のことも君の大切な者たちも、
できるかぎりその虎が守ってやる。
どうだ?悪い話ではないと思うが?」
どこが悪い話ではないだ。
忍の弱みに付け込み、
忍自身を生贄に捧げろ。
そう言っているようなものじゃないかと、
信玄は心の中で思ったが、
そこまでしても目の前にいる、
この少女が欲しくなっていたのだった。
忍「捧げるとは何をすればいいのでしょうか?」
信玄「そうだな。
俺とこうして身体をつなげること・・・とかかな」
信玄はそういうと下半身を覆う着物すら脱ぎ、
忍と同じように一糸まとわぬ姿になっていた。