第10章 交換留学?(謙信の章)
春日山城・・・謙信の部屋
忍「謙信様、およびでしょうか?」
謙信「座れ」
忍「はい」
謙信「お前に問う。安土ではどんなことをしていたのだ?」
忍「お針子ですが?」
謙信「それだけか?」
忍「といいますと?」
謙信「佐助から、お前は安土の世話役と聞いているが?」
忍「それですか、
御殿に文届けるというのはしましたけど・・・」
謙信「あくまでシラをきるか」
忍「どういう意味でしょうか?」
謙信「俺が何も知らぬと思うか?
あの信長に夜伽を命じられたのであろう?」
忍「そ・・・それは!!」
謙信「図星か・・・そういえばお前は、
三日間ここにいるのだったな」
忍「そ・・・そうですが」
いやな予感が忍を支配する。
謙信「つまり三日間は俺の世話役ということだな」
謙信は“俺の”という言葉を強調する。
忍「あの・・・」
“俺のとはどういう意味ですか?”
忍が謙信にそう聞く前に、
謙信の口からとんでもない一言が飛び出した。