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ハリー・ポッターと恋に落ちた道化師

第19章 【お節介焼きのハーマイオニー】


「あれ、絶対わざとだよな?」

 クスクスと下を向きながら笑うハリー達だったが、ハーマイオニーだけは笑もせず、ぶすっとしていた。その時、ハーマイオニーにとってさらなる不幸が舞い降りてきた。なんとあのトレローニー先生が、大広間にやってきたのだ。これにはダンブルドア校長さえ驚いていた。

「これはシビル!なんと珍しい!!」
「校長先生、私、水晶玉を見ていましたら、いつもの様に1人で朝食をとる自分姿ではなく、皆様とご一緒にテーブルに着く自分が見えましたの。運命が、私を大広間に呼んだんですわ」
「それは、それは。では席を用意せねばのう」

 そう言って、ダンブルドアが杖を振ると、どこからともなく椅子が現れた。椅子は丁度ダンブルドアとマクゴナガルの間に着地した。途端に、トレローニー先生が大きな丸い眼鏡の奥から、これでもかと言うくらい大きく目を見開いて「ああぁぁ!」と悲鳴をあげた。

「校長、私とても座れませんわ!私が席に着くと、全員で13人になってしまいます。占いで13はとても恐ろしい数字ですのよ!13人が共にテーブルを囲み、最初に席を立った人は呪い殺されてしまいますの!!」
「ならばシビル、その危険にあえて立ち向かいましょう」

 マクゴナガル先生は、イライラした口調で促した。うすうす感じていたが、この2人は相性がとても悪いらしい。トレローニー先生は少しの間まごついていたが、やがてゆっくりと席に着いた。そしてきょろきょろとあたりを見まわすと、驚くべきことを口にした。

「あら、ルーピン先生はどうなさったのですか?」
「えっ!?ルーピン先生、学校にいらっしゃるんですか!?」

 てっきりルーピン先生は実家に帰ったものだと思い込んでいたクリスは、その言葉を聞いて勢いよく立ち上がった。マクゴナガル先生が「ミス・グレイン、食事中ですよ!」とたしなめても、クリスは立ったままだった。目を白黒させるクリスに、ダンブルドアが優しく述べた。

「先生は残念なことに、またご病気での。食事に出てこられないんじゃ」
「病気って……そんなに深刻なんですか?」
「なに、気にするほどではない。セブルスが薬を煎じておる。セブルス、ルーピン先生に薬を飲ませたんじゃろう?」
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