第11章 イジワル震源地(家康)
(どうして……)
こんな状況だから?
公共の場でイケないことしてる。
誰かにバレるかもしれない。
(だから……)
「興奮する?」
耳に囁かれた言葉。
「濡れてる」
「…////」
私は俯く。
「何考えたの。
やらしい華月…」
触れるほど近くに寄せられた家康の唇。
囁き声にゾクリと背中が粟立って、
身体の奥がウズウズとしだす。
「い…やすの、声が…」
絞り出して訴えるも
「俺のせい?
俺の声に感じるんだ?
この声で、言葉で攻められたいの?」
「ふ……っ」
私は口を押さえて声が出そうになるのを我慢する。