第1章 貴方との距離
私は私なりに、皆の思いを理解しようと思ってはいるんだけど、
ひとつだけ、理解し難い事がある。
闘うと言う事。
生き抜く為に、命を奪い合う事は
どうしても、完全には理解出来ない。
心が拒否する。
コレが私と皆の距離だ。
埋まらない距離。
でもそこを、なんとか折り合いをつけながら近づいて行きたい。
そして、貴方と、この戦国の世を
生き抜いて行きたいと思った。
どんなに私の思いが『甘っちょろい』と言われても…。
人間の命は守られるもので、
簡単に殺したり、傷つけたりしていいものではないと私は思う。