第7章 叶ワヌ恋ノ行方 R18(信玄)
「いいね、とても気持ち良さそうだ。
その顔も、この内も…熱くて、
柔らかくて、俺の指に絡みついてくるよ」
精悍なのに柔和だった男の笑顔が、
獰猛で愚悦の笑顔に変わり、
流睇に私を見た。
「あ…」
その眼にゾクリとして涙が滲んだ。
歓喜の涙。
征じられる悦びをこの身体は知ってる。
教えられていた。
「激しく…して…」
「ゆっくり、君の中から追い出してあげるよ」
優しく却下された懇願。
下がった眦が甘く色っぽい。
それに見惚れるように恍惚に見ていると
その妖冶な顔が私の脚の間に沈んだ。
※愚悦…人を馬鹿にして楽しむ。
※流睇…流し目。
※眦…まなじり/目尻。
※妖冶…あやしいほど艶やか。