• テキストサイズ

▽▲ 大人ノ玩具箱 ▲▽【イケメン戦国】(R18)

第21章 ▲月華美人▽ *明智光秀* -拾弐-






















止まったのは、時なのだろうか…己だろうか。




















何も、感じない。







その拘束は、解いたのだろうか…緩んだのだろうか。

気が付けば、家康の腕を振りほどき、ハナの元へと駆けていた。







音を、感じない。







  駆けていく光秀の後ろ。
  三成が、茫然とハナを見ていた。
  その肩を、誰かが叩く。
  振り返り、その顔を見た。







色を、感じない。







  家康の肩を、誰かが叩く。
  振り返る。
  顔を確かめ、深く、ひとつ、息をつく。 







熱を、感じない。







  秀吉が、三成に何かを告げる。
  三成の瞳が、大きく開く。
  ハナへ駆け寄る光秀の後ろ姿を見た。







全てが、無へと帰していく。







  政宗の肩を、家康の拳が殴る。
  甘んじて受け、政宗がその拳を握る。
  隻眼に、光秀とハナを振り返る
  家康が映る。







ただ一輪。













紅い華が咲いていた。













/ 292ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp