第4章 第一夜
「水城…お前いまどっから…」
「んぁ?あぁ…あっちから」
少女の名前は、水城奏
奏は悠太の質問に指で上を指して答える
「あっち…?」
悠太は上を見たあと奏を見て声を上げる
「あっち…ってビルの屋上だぞ!?」
「だから、降りてきたんだよ。意味わかる?」
平然と答える奏に悠太は未だに驚きが隠せない
そこへ、風紀委員(ジャッジメント)の一人がやってきた
(ジャッジメント!?なんでこんなところに…?もしかして巡回かなんかだよな)
さっきのことを思い出す悠太
ジャッジメントの一人は特に気にすることなく奏に話し掛ける
「ジャッジメントです。って水城さん!!お…お疲れ様です」
「あー…お疲れ」
「この辺りで何かものすごい音と叫び声が聞こえましたが…何かありました?」
「黒ずくめの男が三人、暴れてたから気を失わせてやった。たまたま通りかかった、この人が危なかったから助けたから被害はなし」
「おい、指さすなよ」
小声で奏に言う悠太
「少しの我慢だから黙って」
と、言う奏
「また…こいつらですか。懲りませんね」
「まぁ…仕方ないわよ。あとの処理はお願いね。行くわよ篠原くん」
そう言って悠太の手を握りその場を去る
「おいっ…」