第2章 中編 古代都市シャンドラ
シャンドラが海に沈む少し前、コアの損傷から限界がきたユーリは、その場にゆっくりと崩れ落ちた。
そんなユーリを抱き止めた腕。
大量のエラー音もシャンドラが崩れ去る音も止み、辺りは静寂に包まれた。
ユーリは目の前にいるはずのないシャンクスの姿が見えて、幻覚か何か分からないが、最後の瞬間にシャンクスと会えたことを嬉しく思った。
「次に会えた時は、私は人間になれますでしょうか。」
そう儚く笑った彼女に、シャンクスの表情は辛そうに歪む。
「…あぁ、そうだな…おまえならきっとなれるさ」
シャンクスは涙を流しながらも、笑を浮かべてそう伝えた。