第13章 “運命の車輪”(ホウィール・オブ・フォーチュン)
(……)
プッチの次の報告が待ち遠しいと思いながら、本の続編を読みたくなり、執事のテレンス・T・ダービーに使いを頼んだ。
その本を読み終えるまでには、全てが分かることを願った。
今、承太郎たちといる由来とは一体何者なのか。
かつて最強の盾として、DIOの館の番人として仕えた彼女は、一体どこへ行ってしまったのか。
承太郎たちがエジプトにつき、決戦の時が来てしまった場合、その時には果たして彼女は一体、
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どちらについているのか?
(……この世界は、お前が守りたいと思うほどのものなのか?由来よ)
いつの間にか、エジプトは夜を迎えていて、DIOは気分晴らしに外へ出ることにした。
廊下の隅には、女性の死体がちらほら落ちていた。
DIOの食糧となり、生命を貪り尽くされた哀れな食べかすだった。
DIOは館の玄関を開け、遠い向こうの街の明かりを眺めながら、プッチのさっきの言葉を頭の中で反芻した。
『単刀直入に言えば、私が2年前、日本で再会した、いや、会ったあの娘は……』
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肉体は兎神由来であって、
・・・・
その魂は、兎神由来じゃあない……