【ハンターハンター】暗殺者のクオーレ・プーロ【イルミ】
第10章 Plumeria -内気な乙女-
……あ。
そこまで言って、自分の失言にハッとして思わず口を両手で塞ぐ。
こ、これじゃあ、私がイルミ様を特別に想っていることがバレてしまう…!
「ごごご、ごめんなさい!私、何言って…。い、今の忘れてください…!」
しどろもどろになりながら必死に弁解し、ゆでだこのように熱くなった顔を隠すようにうつむいた。
そのままドキドキと鳴る鼓動を押さえつつ、イルミ様からの言葉を待つ。
でも、イルミ様からの反応が全然ない…。
数秒…十数秒と、ほんの少しの時間だけれど、それがいつもよりとても長く感じて、恐る恐るイルミ様の方を見上げた。
「や、やめてよ…。ただでさえこういうの疎いんだから…ッ」
イルミ様と一瞬目が合ったと思えば、すぐにそらされてしまった…。
けれど、そう小さくつぶやいた彼の頬は私と同じように紅潮していて、口元を右腕で一生懸命隠していた。
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