第9章 守りたいモノ
夢杏side
もう少しで休憩ー
一人一人のドリンクを持とうとした時…
"ピキッ"と腕に痛みが走った。
貴『痛ッ…』思わず声が漏れるほど…
清「夢杏ちゃんどうかした?」
貴『なんでもないです!』
清「そう?大丈夫ならよかった!」
気づかれずに済んだーー。
でも腕痛い…やっぱさっき殴られたとこだ…
ドリンク配り終わったら水道で冷やそ。
澤「10分休憩!」
それと同時に休憩に入る。
貴『はい!ドリンクです!』
全員に渡し、最後、蛍にドリンクを渡そうとした時…
また腕に痛みが走りドリンクを落としてしまった。
貴『ご!ごめん!!』
月「あぁ、いいよ別に」
蛍は嫌な顔せずに受け取ってくれた。
その後すぐに水道に行き、腕を見た。
青いアザになっていた…
またあの時の記憶が蘇る
たくさんの青いアザ…
それを消そうとするように水をかける。
「ちょっと」
いきなり背後から声がして振り向くと、そこには蛍がいた。
ヤバイと思ってすぐに腕を隠した…
貴『どした?蛍?』
月「ねえ、腕見せて」
貴『え?なんで?』
月「練習してる時から気にしてるよね?どうしたの?』
蛍の観察力にはビックリする…
貴『別になんでもないよ!』
そう笑って蛍の横を通り過ぎた。
それでも蛍は後ろから話しかけてくる
貴『ほんとなんでもないから!練習はじまるよ!』
そう言って体育館の中に入り早足でベンチの方に向かった。
その時だった…